先日、某業界のオンラインイベントにパネラーとして登壇してきました。イベントは毎年1回、例年はハノイ ・ホーチミンのホテルでそれぞれ開催されるものでしたが、今年はコロナ拡大を受け事前に収録したものを全国的に配信するという形をとったようです。
コンテンツの中に、業界を代表する会社の重役がパネルディスカッションをするコーナーがあり、そこに呼ばれたわけです。僕のセッションでは、英国紳士のモデレーターと主催者の社長であるベトナム人、シンガポール系企業のマレーシア人社長、タイ系企業のタイ人社長(バンコクからリモート参加)、日系企業の日本人(僕)。ベトナムの業界動向を主にベトナム人の業界関係者に向けて、外資企業の外国人たちがオール英語で語るというなんともシュールな構図なのですが、僕の知る限り10年近くはこのスタイルが続いています。
相当パネラー探しに苦労したのか、拠点長でもない僕のところにオファーが来たのが収録の2日前。例年業界人が大勢集まる場で、偉そうに市場動向をしゃべれる話もないため上司にオファーされた事実と同時に断る旨を伝えたところ、ぜひ協力してやってくれとのなんともありがたいお言葉。アポイントを調整し、慌てて散髪に行き、付け焼き刃で勉強して臨みました。
そして当日収録を行う場所として指定された地点に車から降り立った光景がこちら。
超ローカルな場所の、超ローカルな市場です。
戸惑いすぎてちゃんと写真におさめられていませんが、露店に並べられた肉塊の上ではぐるんぐるんとハエ取り紙が回り、朝からおばちゃんがリズミカルにカエルの頭をはねまくってます。
周りの市場関係者に聞きながら、それらしき(それらしくは全然ないが)建物へ入ります。
本来の機能は市場の管理事務所のようです。
恐る恐る階段をのぼっていくと…
…それっぽい構えが!さらに中に入ります。
まさしくスタジオ‼︎ 中と外のギャップがあまりにもすごい。
本番では背景と合成され、相当豪華なセットで話しているような見え方になっていました。視聴者もさすがに合成だとは気づくとは思いますが、まさかローカル丸出しの市場の中で撮っているとは夢にも思わないでしょう。パネラー同士の会話の中でもこのロケーションについては大いに盛り上がりました。
なんでも収録前日にそれまで押さえていたスタジオにコロナ感染者が出たらしく、急遽別のスタジオを押さえたとのこと。実際にはスタジオの変更は2度あり、おかげで当日入っていた他の予定たちの再調整をさせられたりとこちらもずいぶん振り回されました。。
本番では主催者サイドの人物であるベトナム人社長がいちばん緊張してしまっており、言葉に詰まって何度も収録を中断する場面が。そのおかげといっては何ですが、こちらは逆にある程度リラックスしたまま終えることができました。
正直大して気の利いたことが言えたわけでもなかったのですが、いろいろとベトナムならではの面白い経験ができ、オファーを受けてよかったなと思っています。
…折しも本社の社内誌で、僕のいる拠点の様子をリポートしてほしいという依頼があったところで、このエピソードを交えて寄稿したところなかなか多くの反響が返ってきたので、調子に乗ってこちらにも載せておきます。
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