ベトナムのヒルトンは観光旅行には向かないけど、上級会員の出張目的なら使えるかもね

Hilton-Garden-Inn-Da-Nang-Pool-Deck 駐在・出張・生活

いやはやハノイからホーチミンに移り住んでからというもの、仕事に忙殺されてしまいすっかりまた更新を止めてしまいました。それなのに日ごとのアクセスは日増しに増えているようで、ありがたい限りです。
古巣のハノイを筆頭に、ハイフォンだダナンだとベトナム国内を飛びまくった結果、ベトナム航空のゴールド会員が目前まで迫ってまいりました。ゴールド会員といってもその下のチタニウム会員との違いは空港ラウンジアクセス権が付与されることくらいですが、ラウンジを自由に使えるはずのベトナムのクレジットカードを保有しているのになぜか使えないというバグを抱えた身としては、手を伸ばせばすぐそこにある上のランクを目指さないわけにいきません。そういやちょうど1年くらい前に今回のと似たようなこと書いたな。。

…ということで、ムダにダナンへ自腹のマイル修行に1往復だけ行ってまいりました。泊まったホテルは半ばチート気味に保有しているヒルトンの上級会員を駆使してのヒルトン・ダナンでございます。これで、ベトナムに現在展開しているヒルトン系列のホテルは全て制覇、というのも…

今回はタイトルの通り、ベトナムにおけるヒルトン系列のホテルの使い勝手について書いていきます。

ベトナムのヒルトンラインナップは貧弱、ベトナムではアコーの圧勝

Our Brands | Stories From Hilton

日本では60年の歴史を持ちながら20超もの系列ホテルを取り揃え、ファンも上級会員も多いヒルトンですが、2023年現在ベトナムでははっきり言って弱小チェーンです。ハノイのヒルトン・ハノイ・オペラがリブランドのため閉鎖したことと、ホーチミンのヒルトンが一向に開業しないこともあって現在はベトナム国内に3施設しかないのです。。冒頭で僕が制覇したというのもまったく自慢になりまへん。国内津々浦々、ソフィテルやノボテル、Mギャラリーなど32ものホテルを擁するアコーグループとは雲泥の差で、ベトナム最強ホテルチェーンは間違いなくアコーです。

(2024.1追記。ついにホーチミンのヒルトンが先日開業しました!ラウンジとか一部施設は2月オープンということで、こんだけ待たせたのに全面オープンじゃないのかよというのがベトナムらしいっす。そんで宿泊料はけっこう高い。)

なお、アコー系列のホテルを予約する際は以前にも取り上げましたがMr. Rebatesの破壊力が抜群です。現在だと5%のキャッシュバックが受けられます(PayPal経由で文字通りキャッシュが受け取れます)。僕は既に累計で1,000ドル以上のバックを受けています。リンク貼っときます〜

Mr. Rebates

そんでもって、3施設のうちの2つはヒルトン・ガーデン・インといってビジネスホテル的なポジションのチェーンになります。観光目的で利用するにはかなりの物足りなさを感じますね。

ダナン旅行で無理してヒルトンを使うメリットは少ない

Da Nang Hotel - Hilton Da Nang - Vietnam
ヒルトン・ダナン

さて、国内3施設しか展開していないのに唯一複数チェーン複数ホテルを置いているダナンのヒルトンですが、果たして観光旅行で使えるでしょうか?
僕の結論としては、日本から、ベトナム国内から問わず「上級会員であっても、わざわざヒルトンに泊まるメリットはない」です。

ダナンといえばベトナム有数のビーチリゾートで、海岸沿いには様々なリゾートホテルがずらっと軒を連ねます。そんななか今回泊まったヒルトン・ダナンですが、がっつり市内都市部に位置しています。海の代わりに川沿いに位置しており、上層階でない限りは基本的に川しか見えません。また、敷地の真隣にこれから開業予定のコートヤード・バイ・マリオットが鎮座しているほか、敷地内にはもう一棟の複合施設がヒルトンの行く手をしっかり阻んでいます。客室にはオーシャンビューとかリバービューといった名前が付けられているのものの、実態は全室「半分建物ビュー」になります。これではせっかくダナンに旅行に来た意味がない。

むむむ。

そんな立地に位置し、周囲からの圧迫感がすごいためにせめてホテル内は充実していてほしいところですが、ところがそうもいかず。敷地自体が隣の複合施設と共有されていることもあって建物の規模が限定され、これといったワクワクする共用施設がありません。今回プールが閉鎖されていたこともその印象をさらに強いものにした可能性はありますが、営業していたとしても街中にある4階のプールではとてもリゾート感は得られないことでしょう。
詳細わかりませんが、ホーチミンに開業する予定になっているヒルトン・サイゴンもおんなじような圧迫感と貧弱なファシリティになるような予感が。。

同じ敷地を共有する向かいの施設はマンション・オフィス・ショッピングセンターという複合用途になっていて、1階にはスタバが入っています。こんな狭い敷地にいろんな用途をツメツメにする、ベトナムにありがちなダメプランだなと思ってちょっと調べてみたら、案の定軍関係の国営企業による開発でした。かつてバク・ダン・ホテルというシャビーなホテルが建っていた場所をキレイに建て替えたということですが、もう少しマシなプランにはならんかったのか…。

どうしてもヒルトンでリゾート感を、ということであればせめてヒルトン・ガーデン・イン・ダナンの方をオススメします。こちらはビジネス系チェーンにはなりますが一応海沿いに位置していますし(ただしだいぶ外れのほう)、最上階にインフィニティプールもあり、それなりに非日常感を味わうことができます。

Hilton Garden Inn Da Nang, Danang – Updated 2023 Prices
自分で撮ったやつよりも優秀だったのでBooking.comからお借りしました

とにかく、何が何でもヒルトンにすべき理由がないなら、素直にフラマとかハイアットリージェンシーとかフュージョンマイヤとか海岸沿いのヴィラリゾートに宿泊するのがダナンを楽しむ正攻法かと思います。アコー系ならプレミアヴィレッジかプルマンですかね。

そんなヒルトンも、出張目的ならけっこう使える

さて、僕自身こよなく愛するヒルトンを勢い余ってこき下ろしてしまいましたが、観光目的でない場合、すなわち出張目的の場合は事情が変わってくると思います。ダナンはベトナムでホーチミンとハノイに次ぐ第3位の人口を抱え、IT産業をはじめとするビジネス集積地でもありますね。
ただし、これも「上級会員を持っているなら」という条件付きで、そうでないなら数多あるホテルの中からわざわざヒルトンを選ぶ理由は見当たらないというのが僕の考えです。

ベトナムのヒルトンは上級会員が日本のように多くないせいなのか、上級会員に対してけっこう贔屓目というか寛容というか、日本のヒルトンにはないサービスを提供してくれます。
客室のアップグレードはほぼ確実にしてくれますし、アーリーチェックインやレイトチェックアウトもかなり融通が効きます。一泊分で一日半くらい滞在することも可能です。一般的にこの手のホテルチェーンというのは公式サイトやそれに準ずる方法でのみ会員のベネフィットが受けられ、旅行代理店や旅行サイトを経由した場合はそれらの恩恵は受けられません。ベトナムのヒルトンでもそれは同じなのですが、旅行代理店経由だったとしてもダメ元で会員番号を提示しておくとポイントをつけてもらえたり、お部屋をアップグレードしてもらえることもありました。もちろんアーリーチェックイン、レイトチェックアウトにも対応してもらえます。といってもこれはあくまでも例外的措置なので、「そうだったらラッキー」くらいに構えて臨むのがよいかと思います。なおいずれも朝食付きのプランで予約していたため、無料朝食がつくかどうかの検証はできていません。

今回あてがってもらったお部屋

先のヒルトン・ダナンにしても、出張目的なら市内にあったほうが便利だし、むしろ仕事中にビーチには近付きたくないですよね。多少の圧迫感も、室内とサービスが快適ならそこまで気にならない。ヒルトン・ガーデン・イン・ダナンの方なら、ワーケーションなんかで使っても面白そう。
ハノイのガーデン・インもホテル単体としては特筆すべき点はないものの、ビジネス立地としてはなかなか良い。フォー・ティン本店にもめちゃくちゃ近い。笑

今回のヒルトン・ダナンにしても、出張でも観光目的でもない僕自身は実はけっこう快適に過ごすことができました。ひとり滞在としてはやや勿体ないとすら思えるスイートルームを当てがってもらい、ダナン滞在中ホテルの外には一歩も出ることなく、ひたすら客室とラウンジ(とレストラン)を行き来して過ごしました。17時半〜19時半と使いやすい時間帯にハッピーアワーが実施されていて、そこでの軽食が充分夕食代わりになり、2時間ひたすらアルコールを飲みまくり、翌朝は朝食を無料で食べ、フライト時間ギリギリの15時まで籠もらせてもらいました。ダナンはプライベートも出張も含めて10回以上行っており、もはや外の世界には興味もなく、ビーチになど行くはずもなく、引きこもり滞在としては悪くなかったです。シャワーの出が滞在した5つ星ホテル史上最悪で、よくこれでヒルトンの検査通ったな、とは思いましたが。

おわりに

以下どうでもいい話になりますが、「キャンペーンや関連情報をチェックしておくとイイことあるんだな」という参考として、僕がヒルトンのダイヤモンド会員を維持している経緯を書いておきます。完全なるチート野郎ですが、最初のアコーの会員資格のところから事前に情報を集め、けっこう綿密に計画してました。その後の維持は棚ボタでした。。

2021~22年: コロナ対応で規定の半分の宿泊数でアコーの上級会員を取れる期間に、強制隔離を含む長期出張時の宿泊をアコーに集約させプラチナ資格ゲット
→ アコーとのステータスマッチでヒルトンゴールドをゲット、同じくコロナ特別対応期間に10泊でダイヤモンド資格をゲット(平時だと80泊必要。。)
2022~23年: コロナ特別措置でダイヤモンド自動延長
2023~24年: 期間内に一泊することで資格1年延長キャンペーンを利用してダイヤモンド延長(なぜか2025年まで延長というメールが来たがミスだと思われる。本当に2025年までなら超ラッキー)

ウォルドーフ・アストリア・ハノイの完成予想図。外見はかつてのヒルトン・ハノイ・オペラとほぼいっしょ

思えばダイヤモンドを一気にゲットしたのは、今はなきヒルトン・ハノイ・オペラでした。コロナ真っ只中で、300を超える客室数が見事にガラガラ。思わずスタッフに何組泊まっているのか聞いてみたら、なんとわずか7組だと。。料金も暴落していて、超一等地の5つ星ホテルなのに一泊60ドル代でした。今では考えられない。そんな破格プライスで泊まったというのにやたらと広いスイートルームに案内してもらい、当時日本人の死者が出て、空気的に余儀なくされた自主隔離のなかでもたいへん快適な10泊を過ごさせてもらいました。
閉業・改装を経て、2025年にはヒルトン系列最高峰のウォルドーフ・アストリアに生まれ変わるとのこと。日本にもまだ上陸してないのに(まもなくするけど)、この一足飛び感がベトナムのワクワクするところですね。予定通りに開業しても(そしてたぶん予定通り開業されない)、そのときには僕はもうベトナムにはいないでしょう。でもいつかは泊まってみたいな。すげー高そう。。

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