ホーチミンとハノイでは呼び方が違う?ベトナムの通りの呼び方

ベトナムの通り名

以前、ベトナムの通りの命名にまつわる法令についてご紹介しました。

道の大きさによって呼び方に違いがあり、ホーチミンとハノイでは少し違いがあるという話でした。今回はそこを詳しくご紹介したいと思います。

大きさによって違う、ベトナムの通りの呼び方

ベトナムでは、道の大きさによってその呼び方が変わってきます。上で触れた通り、なんとしっかり法令で定められています。大きい順に以下のように名付けられています。それぞれの説明は、法令を直訳しても訳わからないのでこちらで勝手に解説しています。

  • Đại lộ(Boulevard/街道):都市と都市をつなぐ役割を果たすような道路
  • Đường(Road/大通り):街中の動脈となり、片側で3車線以上を有しているような道路
  • Phố(Street/通り):いわゆる一般的な道路
  • Ngõ またはKiệt(Lane/小道):Phốから一本入った小道
  • Ngách またはHẻm(Alley/路地):Ngõよりもさらに狭く、行き止まりになっていることも多い路地

ハノイでの呼び方

ハノイでは、このĐại lộ→Đường→Phố→Ngõ→Ngáchがわりと正確に運用されているように感じます。一般的な道路の呼称であるPhốを見かけることが特に多いですが、近年開発が進んでいる西側のエリアの方では注目して見ているとけっこうĐườngも見かけます。フランス植民地時代に整備されたエリアの通りはほとんどがPhốで、このエリアのĐườngはホーチミン廟やバーディン広場など昔の城郭があった一帯にけっこう集中しています。代表的なĐại lộとしては、コウザイのロイジェントパークス付近から西のホアラック方面へと続くĐại lộ Thăng Longが挙げられます。

ハノイはとにかくPhốがメイン。ホーチミンから来ると驚く人も多いかも

Phốより狭い小道には、Ngõが使われます(法令にはKiệtも出てきますが、見たことありません)。必ずしもPhốから分岐する必要はなく、Đườngから始まることもあります。

NgõはかならずPhốから始まるわけではなく、このようにĐườngからも発生する

さらに狭い路地にはNgáchが使われますが、感覚的にはNgõから繋がる路地はNgõの呼び方のまま行き止まるケースも多いように思います。また、路地といえばHẻmと覚えている方も多いかと思いますが、ハノイではHẻmは使わないようです。

きみはNgáchそのものやないかいと言いたくなるようなNgõ
そう目にすることはない、Ngáchの標識

また、Ngõのなかにはさらにそれぞれの家並みをDãyと表すところもあります(あくまで家が並んでいるさまを表す言葉で、Ngáchとはまた違うようです)。

Ngõのなかに番号付けされたDãyをいくつも持つエリアも

ホーチミンでの呼び方

ホーチミンでの道路の呼び方は非常にシンプルです。街中で見かけることのないĐại lộは置いておいて、目にするのはĐườngとHẻmのみと言い切ってもよいくらいです。

通りと呼べるものは一方通行だろうが1車線しかなかろうがĐường。小道は通り抜けられようが行き止まりになっていようがHẻm。うーむ、これでは話が広がらないではないか。

レタントンとタイバンルンのHẻmは通り抜けられるけど「ヘム」で定着している

Phốもあるにはあるみたいなのですが、いずれにしてもかなりレアケースといえるでしょう。両者の違いがどこから来るのか、また調査をしてみたいと思います。

参考資料・画像引用元

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