今回はStandard Chartered Bankのハノイ本店に出向き、同行の窓口、VIP向けサービスのRM(専任営業担当者)、コールセンターとそれぞれ話した体験を公開していきます。
世界で5本の指に入る名門銀行として名高い「スタチャン」ですが、今回正直に言って相当ハードルを下げて臨んだにもかかわらず、見事にそれを下回る対応を見せてくれました。天下のスタチャンといってもここはベトナム、、まだまだベトナムのサービス業は課題山積です。
※半年以上前に書いた記事の原稿を思い出して、今さら投稿してみました。ということで、2021年12月のお話です。
窓口編:VIP顧客であることを見落とされ、一般顧客用のカードを発行されかける
先日、銀行口座を開設してから8か月の時を経てようやくキャッシュカードを作ってきました。口座開設時には僕はまだ自分のレジデンスカードが未発行だったため、レジデンスカードができたら店舗に出向いてつくってくださいと言われたまま、ロックダウンがあったり日本に一時帰国したりとしているうちに時間が経ってしまっていました。ちなみにその間はベトナム人メンバーに代わりに現金を下ろしてもらったり、飲み代の度にクレジットカードでまとめて払う「クレカ錬金術おじさん」化したりしてなんとか乗り切っていました。
たまたま近くに用事があった際についでにキャッシュカードを作ってもらうことを思い立ち、初めて実店舗を訪問。ちなみに口座開設時は担当者が僕のオフィスまで訪ねてきて説明をしてくれ、その後は簡単な書類のやりとりののち口座開設通知とクレジットカードの発行は郵送でしてくれたため、これまで店舗に行ったことがなかったのです。
ということで初訪問。番号札を取ったと同時に窓口に促され、キャッシュカードをつくってほしいと告げてパスポートを提出。席で待つこと数分、呼ばれたと思ったら
「引き落としはいくらをご希望ですか?」
今日は引き落としでなくてキャッシュカードをつくりに来たんだよと再度告げて、その場で申込書に署名、さらに待つこと数分。再度呼ばれて対峙したらキャッシュカードを手にしたおねえさんが
「あぁ~お客さまPriority(VIP顧客)だったんですね…もうちょっと待っててください」
と再度待機を命じられることに。実はベトナムのStandard CharteredはVIP顧客になる条件が低く設定されていて、せっかくならと僕も口座開設の際にVIP顧客にしてもらっていたのです。このへんのところはまた後日書こうと思います。
他にお客さんが全然いなかったのでそこまで待たされることはありませんでしたが、こんなふうに軽く間違えられて幾分ムダな待機を強いられました。本来ならばVIP顧客は窓口で待たされる、ということもなく来店するなり別室に通されるはずです。ただし、このように待たされたり間違えられたりすることはベトナムではごくごく一般的な事象なので、こちらもいたって平常心です。
RM(専任担当者)&保険の営業編:説明がめちゃザックリ&情報が間違っている
Standard Chartered Vietnamではすべての顧客にRM=専任の担当者がつくようで、先日僕の担当が換わった、というメールが入っていました。せっかくなので日々の疑問を聞いてみようと思いダメ元で在席確認をお願いしたところ、運よく(?)在席中で上司とともに降りてきてくれました。担当も上司も女性で、30前後といったところ。思ったよりも格段に狭いVIPルームに通され、こんなやりとりを繰り広げました。
僕「実は口座開くときにこのVIPサービスにどんな利点があるかあまり知らされてなくて、この機にどのようなメリットや活用の仕方があるか、全体像を教えてもらえますか?」
RM「いろいろあるんですけど、送金手数料とか各種手数料が一般顧客より安いです」
僕(それは嬉しいけど、もっと包括的に知りたいなぁ…資料とかないのかな…)「Webでは資産運用の手助けをしてくれるって書いてあったけど?」
RM「大きく3種類あります。ひとつ目は、50万円の生命保険に入ると最低500万円以上の預金に9%の金利が付きます」
僕(せっかくの高金利が生命保険でチャラやん…。しかも最低預金額がデカすぎる。。)
RM「ふたつ目は、不動産投資に融資を付けます。外国人のお客さまには特に人気です」
僕(たしかに外国人にも融資がつくのは凄いな)
RM「みっつ目は、投資型保険です。エクイティと保険の両方に投資をして、年20%以上の利回りが得られます」
僕(また保険か…しかも銀行員がそんな高利回りを約束するようなこと言っていいのか…?)「せっかくなので、詳しく教えてもらえますか?」
その後、保険の専門家と名乗る第3のおねえさんが登場。最初のふたりも制服やスーツはおろかビジネスルックでもない服装ですが(別にいいけど)、彼女はカラコンにニットのワンピース、おまけにがっつり両肩が出ています。
このギ〇ル風おねえさん、英語がほとんど喋れず後日資料をメールで送ってもらうことにしましたが、あれから半年以上経った本日現在メールは未だ来ていません。
僕「香港やシンガポールに口座をつくれば、もっといろんな投資先を紹介してもらえるんですよね?ベトナムでVIP顧客だったら香港やシンガポールでもVIP顧客として口座維持手数料とか優遇してもらえるってことですよね?」
RM「香港やシンガポールだったらもっといろいろ投資対象はありますし、そこでの口座開設のお手伝いはできます。が、それぞれでVIP顧客となるには当地でも最低預金額などの条件を満たす必要があります」
僕(事前にいろいろと調べていた情報を根底から覆す話だけど本当かな…。もし本当だとするとベトナムでVIP顧客になるメリットがますますなくなる。。)「それ、本当ですか?もう一度調べてもらえますか?」→確認待ち。半年以上経った今でも(以下略)
僕「さっき窓口で待っていたときに目に入ったんですが、VIP顧客は空港でFast Track(優先チェックインや保安検査の優先レーン利用)が使えると書いていました。何か条件があったり申し込みが必要だったりしますか?」
RM「んー、、、たぶん(ベトナム航空の翼のデザインの)キャッシュカード見せれば大丈夫です」
※あとから調べてみたら、500万円以上を6か月以上預金したVIP顧客の期間限定プロモーションでした。。なんやねん。
僕「発行してもらったクレジットカード、買い物のたびにポイント(マイルが貯まる)らしいのですがポイントをどこで確認すればいいのかわかりません。教えてもらえますか?」
RM「コールセンターに確認してみてください。電話番号は〇〇〇〇…」
僕(何のためのRMなのw)「コールセンターはうまく話が通じないので、そちらで調べてもらえませんか?」
RM「電話をつないであげますのでコールセンターで確認してください」
何をかくそう、わたくしコールセンターが大嫌いなのです。マニュアル通りの応対しかしない(できない)のと、さんざん待たされたりたらい回されたりするからです。ましてやベトナム。電波の悪さや知らない人と(しかもベトナム人)英語で話すというストレスも乗っかってくると思うととても耐えられん。。
相当粘ったものの、「個人情報にも絡むから」とかそれらしいことを言われ、後日しぶしぶコールセンターと話すことに。
コールセンター編:やっぱり話通ってない、からのたらい回し
RMから今電話していいかというメッセージののち、固定電話から着信。最初に声を発したのはRMでしたが、一瞬でコールセンターにバトンタッチ。そしてコールセンターの第一声が
「ご用件は何でしょう?」
…………イチから説明し、向こうから電話をかけてきたくせに意味不明な本人確認をされ(氏名・生年月日はいいとして、直近の取引の金額と正確な日付なんか知るかボケ)、挙句の果てに
「こちらではわかりかねるのでRMに聞いてください」
…………RMに再度連絡したら
「コールセンターに聞いてください」
結局わからずじまいのままなので、来年からは年会費もかかるし今回発行してもらったキャッシュカードにはVISAのデビット機能もついてるしでもうクレジットカードは解約しようかと思ってます。解約するにもコールセンターだったらやだな(結局、解約するのも面倒でしっかり今年も年会費払ってます)。
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